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スポーツ障害治療

スポーツ障害治療専門情報

*クリックで開閉します。

まず初めに

  • 部活動に励む学生
  • アマチュアスポーツ選手
  • プロスポーツ選手
  • 趣味でスポールされる方
  • 下記のようなスポーツ傷害でお困りの時はお気軽にご相談ください。

部活学生・県警の柔道部や剣道部、相撲力士、プロボクサー、ディズニーランドのダンサー、プロバレエのプリマドンナ、プロサッカー選手

スポーツ選手はほとんどの方が体のどこかに痛みや不調を抱えています。ほとんどの場合、競技をしながら治していかなければなりません。その状態の中でレベルを向上させていくには、日頃のメンテナンスがとても重要です。
皆さんのケガの治療や競技力向上に協力させて頂きながら、これからもスポーツ傷害で困られてる方のお役に立てればと思っています。

ケガの要因・治療

競技にもよりますが、スポーツにおけるケガで最も多いのは足関節捻挫や肉離れ、靱帯損傷などです。
しかし、プロのスポーツ選手の治療を除けば、足関節の捻挫や肉離れなどは少し休めて痛みが軽減した時点でテーピングしたり、サポーターをつけて復帰している方がほとんどです。

そのような状態で復帰しても、症状が悪化するケースが多く、競技を続行することが困難になり、お休みしたり中途半端な練習が続くという事がほとんどではないでしょうか。
だから 捻挫は癖になるとか、少し疲労してくると違和感や痛みが増す、テーピングやサポーターがないと怖くてプレーできない、思いきったプレーが出来ないなどで悩んでいる方が大勢いらっしゃいます。

意外に多いのが骨格構造の問題や以前のケガの影響です。骨格に問題があると左右に掛かる負担が変わるのと、神経の伝達能力が低下する為に筋肉組織が正常な活動を行わなくなります。以前のケガの影響がある場合は、その場所からの筋肉や筋膜の連続する関連にて違う場所に痛みが出ることが有ります。運動選手が、なかなか治らない痛みや長期に運動休止を言われている場合は、このような事が存在している可能性が大きいと思われます。


スポーツにおけるケガの要因としては、主に上記の要因があげられます。多くの場合、スポーツ傷害を未然に防ぐ事ができるのですが、やはり自己管理だけでは非常に難しくなっています。スポーツによるケガを未然に防ぐ為に、体のコンディションをチェックし、万が一ケガをした時の 処置までが万全です。まずは日頃のケアを心掛けましょう。

成長時痛の治療

成長時痛の治療

体が成長期に差し掛かった際、多く見られる症状です。 骨端線という成長期に骨を伸ばす細胞が詰まった部分が急激に伸びるために、骨に無理なストレスが加わり痛みを引き起こします。

治療方法

アイシング、消炎鎮痛剤や超音波、低周波などの物理療法や大腿四頭筋のストレッチ、オスグット用サポーターを保存療法として行い、骨片摘出やドリリングなどの手術を行う場合もあります。

当院では、同等の練習をしても同疾患になる人とならない人の差を検証すると骨盤や特に股関節などの問題のある人がほとんどだった為、骨格矯正を行い関節アライメントの問題と筋バランスを整え傷みの改善を行っています。
そしてテーピングを行うことにより早期回復を計れます。

よくある質問

小学生でも受診できますか?

大丈夫です。高学年より子供達の発達とスポーツの頻度によって傷害の危険度は高まります。早くからのメンテナンスを心掛けることが大事でしょう。

遠方なので通えないのですが、1回でも効果はありますか?

症状の程度にもよりますが、ほとんどの場合、1回で完治させることは出来ません。
自宅での対処法を活用しながら悪化防止を心掛けて頂きます。

スポーツ傷害とは何ですか?

さまざまな運動により生じた痛みや機能不全の事で、傷害や外傷の総称です。
スポーツ傷害でよくある外傷には足(そっ)関節(かんせつ)捻挫(ねんざ)、肉離(にくばな)れ、突(つ)き指(ゆび)、靱帯(じんたい)損傷(そんしょう)などがあります。

練習や体育の授業はいつから参加できますか?

安静期はケガをしていない部位を使った練習をして頂きます。回復期に入ってから徐々に状態に合わせて練習を再開して頂きます。体育の授業に関しては成績への影響などを十分に考慮して復帰時期を決定します。

練習後や試合後はどのような処置をすれば良いですか?

アイシングや冷シップで痛みや炎症のある部分をケアしましょう。また練習直後はアイシングし、帰宅後や来院時など時間が経過してからの処置は状態にもよりますが、患部を温めることもあります。

疾患別解説

頚椎捻挫

外傷性寝違いに分かれます。

【1】外傷性

外傷性捻挫はサッカーやラグビーのコンタクトスポーツ、柔道やレスリングの格闘技で起こります。
頚椎の靱帯や軟骨、周囲の筋肉を損傷するため、首の運動を著しく制限させます。

  1. 椎間関節損傷
    関節面の損傷やアライメントの不適合、関節包の損傷や深部筋群の損傷によるものです。第4~6頚椎の間の関節に起こる事が多く、圧痛は真後ろの突起の左右どちらかのやや外側にあります。頚椎の動きがほとんど痛みにより制限され、安静時でも頭を支えないと保持できない程、痛む事もあります。
  2. 靱帯損傷
    首の真後ろの突起を結ぶ棘間靱帯や棘上靱帯を交通事故によるむち打ちやスポーツで損傷し、著しく運動が制限されます。
  3. 胸鎖乳突筋損傷
    起き上がる動作で頭を支えることが出来なくなります。耳の後ろから首前面の筋を触れても痛みます。
  4. 僧帽筋損傷
    同側に顔を向ける動作が痛みのため制限され、首の後ろから肩にかけて痛みがあります。また背部や肩から後頭部にかけて強く締め付けるような痛みが起こり、上を見上げる動作がつらくなります。
治療

冷却及び頚椎カラーによる固定。
その後に起こる筋肉の萎縮や代謝の低下が生じた場合、温熱や電気療法、マッサージを行い、関節アライメントの問題があればカイロプラクティックやカウンターストレインなどを施します。

【2】寝違い

疲労の蓄積や冷えなどにより一過性の筋緊張や炎症を生じるものは1~2日で自然に治ります。ですが、首を動かした時に首や背中に痛みが走る場合や硬直した筋肉のしこりを感じた場合は自然回復は難しくなります。

原因

運動不足や筋疲労、筋肉の代謝異常があげられます。筋肉の代謝異常では胃炎、胃・十二指腸潰瘍、急性腸炎などの消化器系のミネラルなどの吸収力低下や心臓、腎臓、血管など循環器に障害(があり、筋肉の糖代謝やガス交換が不十分なため起こります。

治療

温熱・電気治療・マッサージを基本に筋緊張が強い場合はカウンターストレイン、筋肉の代謝異常では内臓に対しオステオパシーを施します。

バーナー症候群

バーナー症候群

第5頚椎から第1胸椎の神経は肩・腕・手を支配しています。コンタクトスポーツの激突時に上肢に電撃痛が走り、神経症状の握力低下・筋力低下を示すとバーナー症候群が疑われます。ヘルニアを認めることもあります。

病態
  1. 頚椎症性神経根症:慢性ストレスによる椎間板変性、ヘルニア、椎間孔狭窄が存在し、側屈外力で加わって発症します。
  2. 腕神経叢の過伸展による伸展損傷:腕神経叢部が過剰伸展による神経根症状
  3. 腕神経叢損傷:直達外力により腕神経叢がひきちぎられる。
軽度 受傷後、数分で知覚運動が改善し、2週間以内に完全に症状が回復
中程度 三角筋、上腕二頭筋、棘上・棘下筋の筋力低下が数週間から数ヶ月持続
重度 筋力低下・知覚障害が1年以上残存
治療

重度の腕神経叢損傷では当院の対応は出来ません。
病院での治療をお勧めします。先ずは頚椎カラーや冷却による安静目的を行います。その後に関節アライメントの問題、筋損傷・靱帯損傷の問題を治療します。

野球肩

野球肩とは肩関節周囲のインナーマッスル(棘上筋・棘下筋・肩甲下筋・小円筋)に炎症を発症する障害です。基本的に慢性的な投球などの動作の繰り返しによって継続的に肩に負担が加わり炎症を発症します。

野球肩を発症しやすいスポーツは?

  • バレーボールのスパイク
  • 槍投げ、砲丸投げなどの動作
  • スイミングのストローク

などがあげられます。
これらの競技にも野球肩と同様の障害を多く発生する傾向があります。インナーマッスルの障害による痛みが多いが、重度になると腕が上がらないなどの軽視できない状態にもなります。

病院での治療方法

  • 運動制限
  • アイシング
  • 抗炎症剤の服用・ステロイド関節注射
  • ヒアルロン酸関節注射

などの治療を平行して行い、症状の回復を図っていく事となります。そして炎症・疼痛が治まってから萎縮した筋力強化と関節拘縮を治すための関節可動域確保のリハビリとなりますが、このやり方はかなり長期的治療が必要となります。

治療

無理な負担を掛けることなく短期的に治す方法として当院では徒手療法の中でもPNF療法やカイロプラクティック、オステオパシー、テーピングを活用し治療していきます。

先ずは炎症を鎮めるためのアイシング、そして筋バランスを整える為のPNFを行い筋組織の正常化を図るのです。

筋組織だけの問題であればその後テーピングを行えば回復は早いのですが、ここに肩関節の問題や肩鎖関節・胸鎖関節・胸郭などの問題が加わる場合はその問題を治さないと神経や血管の圧迫により回復が悪く再発が生じやすくなるのです。このような治療にて行えば早期回復・再発防止を図る事ができます。

肩腱板損傷

上腕骨と肩甲骨のバランスをとり、三角筋などの働きをカバーして安定した肩の動きを作るのが腱板です。
腕を上げる動作を繰り返し骨と骨の間で挟まれ、炎症を起こすのが腱板炎です。 肩を強く打って切れるケースもあります。中高年の腱板断裂は腱自体が老化している所へ急な力が加わり切れてしまいます。四十肩などがある人は気をつけましょう。

症状

炎症のときは野球肩と同様。腕を上げていくと痛く、ひどくなると何もしなくても痛みます。肩の腫れや可動制限も加わります。
腱板が切れたときは真横に腕が上がりませんが、押してもあまり痛みません。

治療

断裂は病院にて手術となります。炎症であれば、PNF療法により筋バランスの調整、肩関節の変性であればカイロプラクティックによる矯正、筋膜の癒着がある場合、オステオパシーなどの治療を併用します。テーピングによる保護を行って回復を早めます。

肩インピンジメント症候群

インピンジメントとは「挟み込み」という意味です。つまり肩関節で何かが挟み込まれた状態で痛みが生じる障害です。

ボールを投げる、ラケットで打つ、スパイクを打つなど肩を90度以上横に上げた状態から腕を捻る動作を繰り返すことで、上腕骨頭が前方に押し出され、烏口肩峰アーチ(烏口肩峰靱帯・肩峰・烏口突起)とぶつかり合って起こります。その結果、肩峰下滑液包や上腕二頭筋腱の炎症や棘上筋の損傷などの肩回旋腱板の炎症・損傷・断裂を生み、痛みが生じます。

インピジメント症候群は総称であり、痛みの場所を特定するものではありません。動作分析すると、肩関節90度外転外旋位から内旋の状態になるのが加速期です。そしてバレーボールで言うとアタックする瞬間のインパクトが減速期となります。インパクトに持っていく前の加速期が一番過負荷がかかります。

原因
  • 投げ込み・打ち込み
  • 運動量の急激な増加
  • 慢性的な筋疲労によるオーバーユース
  • 投球フォーム・スイングの乱れ
  • コンディション不良
  • フォームのクセがあったり、軸のブレは要注意
治療

上腕骨と肩甲骨の動きをチェックし、肩甲上腕関節を安定した動きが出来るように矯正します。
回旋腱板に関しては内旋筋と外旋筋のバランスをとるようにPNF療法を用います。そして筋肉の緊張度や筋力を調整し、筋肉への負荷を取り除きます。脊柱や胸部、手指の問題が関連しているようであればその問題も解決して行きます。

野球肩

野球肩とは肩関節周囲のインナーマッスル(棘上筋・棘下筋・肩甲下筋・小円筋)に炎症を発症する障害です。基本的に慢性的な投球などの動作の繰り返しによって継続的に肩に負担が加わり炎症を発症します。

野球肩を発症しやすいスポーツは?
  • バレーボールのスパイク
  • 槍投げ、砲丸投げなどの動作
  • スイミングのストローク

などがあげられます。
これらの競技にも野球肩と同様の障害を多く発生する傾向があります。インナーマッスルの障害による痛みが多いが、重度になると腕が上がらないなどの軽視できない状態にもなります。

肩インピンジメント症候群

肩インピンジメント症候群

インピンジメントとは「挟み込み」という意味です。つまり肩関節で何かが挟み込まれた状態で痛みが生じる障害です。

ボールを投げる、ラケットで打つ、スパイクを打つなど肩を90度以上横に上げた状態から腕を捻る動作を繰り返すことで、上腕骨頭が前方に押し出され、烏口肩峰アーチ(烏口肩峰靱帯・肩峰・烏口突起)とぶつかり合って起こります。その結果、肩峰下滑液包や上腕二頭筋腱の炎症や棘上筋の損傷などの肩回旋腱板の炎症・損傷・断裂を生み、痛みが生じます。

インピジメント症候群は総称であり、痛みの場所を特定するものではありません。動作分析すると、肩関節90度外転外旋位から内旋の状態になるのが加速期です。そしてバレーボールで言うとアタックする瞬間のインパクトが減速期となります。インパクトに持っていく前の加速期が一番過負荷がかかります。

原因
  • 投げ込み・打ち込み
  • 運動量の急激な増加
  • 慢性的な筋疲労によるオーバーユース
  • 投球フォーム・スイングの乱れ
  • コンディション不良
  • フォームのクセがあったり、軸のブレは要注意
治療

上腕骨と肩甲骨の動きをチェックし、肩甲上腕関節を安定した動きが出来るように矯正します。
回旋腱板に関しては内旋筋と外旋筋のバランスをとるようにPNF療法を用います。そして筋肉の緊張度や筋力を調整し、筋肉への負荷を取り除きます。脊柱や胸部、手指の問題が関連しているようであればその問題も解決して行きます。

テニス肘・ゴルフ肘

テニス肘・ゴルフ肘

テニスのストロークを繰り返すことにより発生するスポーツ障害で、上腕骨上顆炎、いわゆる腱付着部症の一種です。上腕骨の内外側上顆に就く屈筋伸筋腱の起始部に加わる慢性のストレスが発症の原因となることが多い疾患です。使い過ぎ症候群とも言われますが、整形外科では多くは原因不明です。内側上顆炎はゴルフ肘とも呼ばれます。

症状

肘関節の外側から前腕にかけての痛みでドアノブを捻る、タオルを絞る、手のひらを下にして物を持ち上げる、などで痛みを生じます。安静時でも鈍痛、倦怠感を訴える方もいます。

診断
  • 肘関節外側の骨隆起(外側上顆)
  • トムセンテスト:手首を背屈した状態に検者が抵抗を加える。
  • 中指伸展テスト:手関節、指関節を伸展させ検者が屈曲方向に抵抗を加える。
治療
  • 局所安静
  • 薬物療法
    シップや塗り薬などの使用。皮膚から吸収される消炎鎮痛剤です。
  • 装具療法
    テニス肘用バンドにて患部の付着部にかかる力を減少。整形外科ではここまで行って改善しない場合は筋膜の切開や筋腱の延長手術を行う。当院では肘や前腕筋群だけの問題と捉えず支配神経の経路の問題や脊柱の問題、連続している筋・筋膜の問題(上腕三頭筋や筋間中隔、肩甲下筋、大円筋など)を検査し、異常個所を治療することで神経の過剰興奮が抑制され、筋緊張が無くなることにより早期回復となります。手術は全く必要なく改善されます。

野球肘

内側痛

投球動作の加速期に肘の内側は繰り返し過度の外反ストレスを強いられ、肘内側につく屈曲回内筋群や尺側々副靱帯に引かれて、成長過程の上腕骨々端線に剥離などの障害を起こし関節の安定性が失われて痛みが出ます。

治療

軽度であれば、一定期間の投球禁止と共に、屈曲回内筋群の緊張緩和とテーピング固定により早期回復となります。上腕骨内側上顆に剥離を認める場合は3~4週間のギプス固定が必要となります。

外側痛

投球動作で、ボールをリリースする直前、肘関節外側に圧迫力がかかり上腕骨小頭の軟骨や骨の壊死をおこします。上腕骨小頭に約1cm前後の壊死巣が見られます(透亮期)。この壊死した骨と正常な骨に分離線が現れることを分離期。離れて関節の中に落ちることを遊離期と言い、これを離断性骨軟骨炎と言います。

  • 透亮期では肘の内側や外側を押すと痛むが休めば痛みはなくなります。
  • 分離期では投球のたびに痛み、肘の曲げ伸ばしが悪くなります。
  • 遊離期では関節内に落ちた遊離体が関節の間に挟まって肘が動かなくなり強い痛みの出ることがあります。
治療

透亮期では、一定期間の投球禁止と、上腕骨小頭にぶつかる橈骨頭が上方又は前方変位しているので関節矯正を行うことにより早期回復となる。

整形外科では6ヶ月の治療となるが、関節矯正や筋緊張を緩和させることにより1~2ヶ月の治療にて改善することができます。

分離期・遊離期は関節矯正により回復することもあるが、ほとんどの場合手術が必要となります。

日本臨床スポーツ医学会からの提言

  • 各チームに投手は2名以上。
  • オフの期間を設け、その時期は他のスポーツを行わせる。
  • 1日に2試合の登板は避ける。
学年 練習量 1日の全力投球数限度 1週間の全力投球数限度
小学校 週3日以内、1日2時間以内 50球 200球
中学校 週1日以上の休養日を設ける 70球 350球
高校 週1日以上の休養日を設ける 100球 500球

※横にスクロールできます。

手関節捻挫

手関節といっても手には多くの骨があり、そのため関節も細かく分けると数多くあることとなります。それらが転んで手をついたり、ボクシングや空手で痛めたり、柔道やレスリングで捻られたりなど様々な原因で様々な関節に問題を生じます。

手関節捻挫の発生頻度は高いのですが軽視され、処置が疎かになりがちな傾向があります。しっかり治さないと生活や競技に支障を残すこととなりますので気をつけて下さい。

病態
  • 転んで手をつくケースでは手関節の背屈が強制され、自身の体重が大きくかかります。これにより大半は橈骨手根関節や手根中央関節を損傷し、圧痛・腫脹も同側背部に生じます。尺屈位で手をついたときは三角線維軟骨複合体や下橈尺関節の損傷が多くなります。
  • ボクシング・空手などのパンチでは手首を支える筋・腱・靱帯の支持力が弱い、あるいはパンチや突きの際の手の姿勢が悪いなどの原因が多く、それらを改善することが大事なカギとなります。
  • 柔道などで捻るケースでは捻転で三角線維複合体を損傷することが多く、過屈曲、過伸展により発生したものは橈骨手根間関節や手根中央関節を損傷することが多いようです。
治療

先ずは固定が大事です。病院などではシップを出すだけで終らせるところもありますが、捻挫とは中で靱帯という線維が切れた状態です。固定をしないと、その靱帯からの出血や腫れが止まらず、なかなか治らないことはもちろん、出血がコブの固まりとなって残り、いつまでも循環障害や痛みが残る事があります。しっかり固定しましょう。

また固定を数週間から1ヶ月以上行っても痛む場合は関節面が僅かにズレている可能性があります。この場合も矯正しないといつまでも痛み続けます。当院はしっかりそういった問題が起こらないように処置を行います。

突き指

突き指といっても関節がねじれたり、過度に伸ばされたり、はさんだり、横からぶつけられたりとか、原因が様々で、その衝撃度合いによっても障害度合いも違ってきます。引っ張れば良くなるという単純な脱臼から捻挫・骨折・腱断裂と様々ですので安易に判断して放置しないように気をつけて下さい。適切な治療を早期の段階で行わないと機能障害が残ることがあります。

爪下血腫

ドアにはさんだり、指の上に物を落とされた時などに生じます。爪の下に血が溜まり青黒く変色します。内出血が高まると爪下の神経受容器が刺激され激痛となります。また指の先端の骨が骨折していることがよくあります。粉砕骨折となることもあります。

痛みや腫れが強い急性期には爪に穴を開けて血を出すと痛みが軽減しますが早めの受診をお勧めします。

掌側板損傷

第2関節の屈曲側にある軟骨の損傷で、バスケットなどの大きいボールで過伸展されたときに多く生じます。剥離骨折を伴うこともあり、放置すると指が曲がらなくなります。

指骨々折

関節でない骨幹部に腫れや強い痛みがある場合は骨折を疑う必要があります。完全に骨折している場合は変形や顕著な腫れ、軌礫音(骨片が当たる音)があるので一般の人でもだいたい分かりますが、不全骨折(ヒビ)だと診断しづらくなります。先ずは冷やして患部の安静を保ち医療機関に受診しましょう。

脱臼骨折

脱臼に伴い骨折を起こすことがあり、脱臼整復後で見落とすことがあります。後遺症を残すことがありますので気をつけましょう。

治療

様々な状態に対し整復や固定を行います。後遺症を残さないように早期受診をお勧めします。

マレットフィンガー

突き指により伸筋腱の断裂か末節骨の剥離骨折により指の第一関節が木槌のように曲がった状態になるのでマレット変形という。

症状

第一関節が曲がったままで痛みや腫れがあり、自動伸展は不能となり自分で伸ばそうと思っても伸びません。しかし他動運動では可能となります。

治療

一般にバネ式固定用装具にて行われます。骨性で手術を必要とすることもあります。また固定をしても改善できないケースは指だけの問題でなく、他の筋膜の牽引作用により起こる場合があり、その場合は上肢または上半身全体に目を向けて検査・治療を行います。

恥骨結合炎

恥骨結合は左右の恥骨が軟骨円板に結合して体幹の正中に存在します。ここは内転筋・腹直筋・薄筋など数多くの筋腱が付着しています。
ランニングやサッカーなどのキック動作の繰り返しにより恥骨周辺にメカニカルなストレスが加わり炎症が生じて痛みとなります。
類似障害として内転筋付着部炎、大腿直筋炎、腹直筋付着部炎、腸腰筋炎、鼠径ヘルニアなどがあります。

原因

タックルなどの直接恥骨部に打撃を受けた場合のほか、ランニングやサッカーのキック動作の繰り返しにより恥骨周辺や骨盤、股関節にメカニカルなストレスが加わって炎症が生じ痛みとなります。

症状

恥骨前面、内転筋に一致した運動痛、圧痛、時に鼠径部や大腿内側、腹部にまで放散する疼痛が特有です。慢性化すると常に痛みます。特に下肢を伸展して挙上、外転する動作で誘発されやすく、股関節の可動制限、筋力低下が見られます。

治療

病院ではスポーツ休止と消炎鎮痛剤やステロイドの注射となり、リハビリではストレッチや筋力強化が主体となります。そして痛みが取れない場合は手術となりますが、当院ではそのような長期保存療法を行わなくても充分回復させることができます。

まずは過剰に使った筋肉の筋ぼう錘やゴルジ腱が異常を起こしているので正常化を図り、恥骨結合のアライメントをカイロプラクティックにより整えれば充分に早期回復可能です。

痛く辛いだけのリハビリや体の組織を破壊する手術を行う必要は全くないと思われます。

膝関節捻挫

膝にはしっかりした五つの強靭な靱帯があるが、大きな外力の方向性によって様々な靱帯損傷を起こし、同時に半月板(軟骨)を損傷することも多々ある。原因としては球技やスキー、格闘技による損傷が多く、ラグビーやサッカーでは重症になることもあります。

種類

  • 外反捻挫:膝が内側に曲げられる為、内側々副靱帯と外側半月板、前十字靱帯の損傷を伴うことがあります。
  • 内反捻挫:膝が外側に曲げられる為、外側副々靱帯と内側半月板、膝窩筋腱の損傷を伴うことがあります。
  • 過伸展捻挫:膝を伸ばしたまま転倒したり、膝の前方よりの衝撃や接触で膝が過伸展されることにより起こります。外側々副靱帯、膝窩筋腱、前・後十字靱帯、弓状靱帯などの単独、あるいは複合した損傷となります。半月板では両側の合併損傷を生じることがあります。
治療

全ての損傷において固定が大事になり、固定の度合いや期間、リハビリ開始は状態によって異なります。前十字靱帯損傷で3週間固定しても不安定が変わらない場合には手術適応となります。

ランナー膝(腸脛靱帯炎)

腸脛靱帯が膝外側で大腿骨外顆と炎症を起こし疼痛が発生するものを腸脛靱帯炎と言います。特にマラソンで好発し、ほかにバスケット、水泳、自転車、エアロビクス、バレエ等です。

主因はオーバーコースです。ウォームアップ不足や休養不足、硬い路面や下り坂、硬いシューズ、内反膝など、様々な要因が加味されます。

症状

外果周辺に圧痛があり、腸脛靱帯に明らかに緊張が増し、靱帯に沿って疼痛が放散します。

治療

腸脛靱帯とつながる大腿筋膜張筋のストレッチやアイシングなども悪くないですが、内反膝や股関節の問題を治し、骨盤や大腿筋膜張筋の支配神経である腰椎の問題。または同側の大腸の問題も考えられます。カイロプラクティックやオステオパシーを活用して治療し、保護としてテーピングを行うと早期改善が見込めることでしょう。

オスグッド・シュラッテル氏病

小学校高学年から中学生によく発症します。過度に飛んだり、跳ねたりボールを蹴ったりすることで大腿四頭筋が収縮し、スネの骨(脛骨粗面)が強く引かれ起こります。この脛骨粗面は発育期には成長軟骨帯(骨が伸びる部位)があり、前記の運動を繰り返すことにより、この部位に炎症が生じます。うさぎ跳びが死語となったのは本症の発生率が高かったためといわれます。

症状

スポーツ全般で発生しますが、特にジャンプ動作やダッシュ、キック動作で起こりやすく、脛骨粗面に極限した疼痛と強い圧痛が主症状です。局所の熱感や腫脹、骨性の隆起が認められます。

治療

アイシング、消炎鎮痛剤や超音波、低周波などの物理療法や大腿四頭筋のストレッチ、オスグット用サポーターを保存療法として整形外科では行い、骨片摘出やドリリングなどの手術を行う場合もあります。

当院では、同等の練習をしても同疾患になる人とならない人の差を検証すると骨盤や特に股関節などの問題のある人がほとんどだった為、骨格矯正を行い関節アライメントの問題と筋バランスを整え傷みの改善を行っています。そしてテーピングを行うことにより早期回復を計れます。

シンスプリント

ランニングなどにより「ふくらはぎ」内側の中1/3から下1/3にかけて生じる痛みのことを言い、下腿のランニング障害の最も多いものです。脛骨疲労性骨膜炎と訳されています。陸上競技やバスケットボール、エアロビクスなどに多く見られます。また高校や大学の新入部員や合宿などで練習量が急激に増加した時に発症することが多いようです。

原因

「ふくらはぎ」内側中1/3から下1/3にはヒラメ筋(つま先立ちするとき収縮する筋肉)の筋腱が付着しておりこの筋腱の張力が原因の一つ。その他、下腿や足の形態(偏平足)や筋肉の機能低下と柔軟性の欠如、アスファルト、靴、練習方法なども原因の一つとされています。

治療

発生しても完全休養を取る必要はないですが、練習量と内容の見直しをします。特にダッシュ系とジャンプ系の動作を減らし、練習前後のストレッチと練習後の氷冷(15分位)で軽症なら1~2週間で軽快します。痛みが持続する場合は薬物療法としてシップや塗り薬などの消炎鎮痛剤やテーピング。

当院ではPNF療法による筋バランス調整や骨盤や股関節等の問題であれば矯正を行います。

ジャンパー膝

バスケット、バレーボール、ハンドボールなどのジャンプで大腿四頭筋の収縮筋力が膝蓋骨と膝蓋腱・膝蓋靭帯の接合部に慢性のストレスがかかり痛みや炎症を起こす状態で、膝蓋腱炎や大腿四頭筋腱付着部炎とも言います。骨端線の閉じる15歳以降で発症します。これは腱の微小断裂や変性が生じる障害のことです。鵞足炎や腸脛靭帯炎もオーバートレーニングにより生じます。

症状

膝蓋骨の直下や直上に疼痛・圧痛・腫脹や熱感を伴います。痛みはダッシュやジャンプの動作で強く、ジャンプは着地動作での症状で強くなる傾向です。

治療

保存療法として安静、大腿四頭筋のストレッチ、テーピングやサポーター、温熱などの理学治療、消炎鎮痛剤の投与などです。症状が強く難治性の場合、整形外科では膝蓋腱変性部切除や膝蓋骨のドリリングの手術となります。

当院では大腿四頭筋の過緊張を緩和させるためのPNF療法(筋バランスを整える)や筋トーヌスを整える治療により筋・筋膜の正常化を計り、関節的には脚の軸異常を起こしている場合は股関節矯正、脚長差や神経伝達の問題なら骨盤矯正、膝関節や膝蓋関節、足関節、足部関節の問題を検査し必要に応じて矯正しし、その後テーピングやストレッチなどを行うことにより早期回復を望めます。

半月板損傷

半月板とは膝関節の内・外側にある軟骨でクッションとスタビライザーの役割をしています。繊維軟骨とコラーゲンから出来ていて、周囲の関節包から血液と周囲にある関節液からの栄養を受けて維持されています。
この損傷はスポーツなどの原因で過剰な衝撃が加わったり、不用意な捻りが加わることでヒビが入ったり、裂けたりする損傷です。また加齢や運動不足などにより軟骨が減少したり、半月板が弱くなって緩衝材としての役割を果たせなくなったときに過剰な負荷が掛かると損傷するのです。

症状

  • 【歩行痛】:膝裏から下腿の上部にかけての放散痛
  • 【腫脹】:関節液が溜まり大きく腫れる
  • 【ロッキング】:半月板の破片が挟まり関節の曲げ伸ばしが困難になる
  • 【膝折れ現象】:歩行中、不意に脱臼するような感じで膝が折れ曲がります。
  • 【弾発現象】:膝がバネ仕掛けのように急にガクッと不規則な動きを起こす現象
  • 【クリック音】:膝の中で音がします

検査

  • レントゲン:関節内に造影剤を注入しないと写りません
  • MRI:関節鏡検査で、どのような手術にするか決定
  • 症状誘発テスト:アップレイテストやマクマレーテストにて即診断可能

下腿コンパートメント症候群

下腿を輪切りにすると4つの区画に分かれます。各区画には筋肉、神経、血管、リンパ管などが束になって内包されていますが、例えば1つの筋肉で炎症が起こり、腫れて膨張すると、その区画の内圧が高まります。

毛細血管の血管内圧は20~30mmHgと言われますが、その圧力を超える上昇が起こるとその区画内では毛細血管が押しつぶされ組織は阻血状態となってしまいます。その組織は機能不全を起こし、悪化すると壊死に至ります。このような過程で起こる障害をコンパートメント症候群と言います。

急性型は骨折や挫傷などの外傷による多量出血や腫脹で急速に内圧が上昇します。
慢性型はスポーツで過剰運動により筋肉や筋膜が炎症を起こし、その結果浮腫により内圧が上昇するものと、反復運動による筋肥大の結果、内圧が上昇するものがあります。

症状

  • 慢性型では、運動時痛や筋肉のこわばり感が最初に出現し、悪化すると日常動作でも痛みを感じます。また悪化するごとに筋肉の萎縮や運動障害、夜間痛、シビレなども出現します。
  • 急性型では、急激に激しい疼痛や筋肉の硬直、神経マヒなどが現れます。
治療

慢性型の初期や症状の軽いものでは安静で軽快します。やや進行したものや長期化したものは、マッサージ・ストレッチを行います。疼痛や筋萎縮、あるいは神経障害の著しいものは筋間中隔の筋膜癒着をとり、循環を阻害している部分を見つけ出し対応すると手術を免れることもあります。

後脛骨筋症候群

足関節の内側、内果の後方から下方を通っているのが後脛骨筋で、荷重時に足や身体を安定させたり、着地時の衝撃を柔らげる働きがあります。
ランニングやジャンプ、ウォーキングなどスポーツや長時間の立ち仕事で、これらの筋腱に負荷がかかり炎症を起して痛みや腫れが生じます。

原因

シューズや路面の状態・下肢のアライメント(偏平足など)・足関節周囲筋の柔軟性不足・筋力不足など様々な要素が関与します。ランニングやジャンプなどの運動時の痛みが多く、進行すると歩行やストレッチでも痛みます。

治療

先ずは偏平足による縦アーチの減少を矯正し、アーチパッドやテーピングで安定を測ります。踵骨の軸のズレや距骨の変位も関連する為、検査にて問題があれば矯正します。

アキレス腱炎

アキレス腱炎はそれ自体が微細な部分断裂によって炎症を起こした状態で、腱のまわりの炎症をアキレス腱周囲炎といいます。アキレス腱滑液包炎は液体が詰まった袋状の滑液包の炎症で、アキレス腱の前後で起こります。アキレス腱はふくらはぎの筋肉と踵の骨をつなぐ、体で一番太い腱です。つま先立ちや歩行、ランニングなどの動作を可能にします。

滑液包は通常一つですが、異常な圧力や足の機能障害があると滑液包が形成されることがあります。これも炎症を起こすと腫れて痛みを引き起こします。アキレス腱炎、周囲炎、滑液包炎の病態メカニズムはほぼ同じで、症状や治療もほぼ同様です。

原因

過度なスポーツ活動や慢性的なアキレス腱へのストレスが掛かる作業、合わない靴選びなどが考えられています。また靴の後方部分と踵の隆起部で異常な剪断力が働いて滑液包炎を起こします。
アキレス腱に過度なストレスが加わると腱自体に炎症・肥厚・筋膜との癒着などによる疼痛、腫脹が起こります。発生要因としてアキレス腱部の柔軟性欠如に、神経伝達に過剰興奮、路面の変化などの内・外的要因と様々あります。

発生メカニズムは足部の過回内によって生じる内側型、過回外によって生じる外側型、また中央型に分類できます。

症状

痛み、こわばり、腫脹、歩行痛、走行痛とありますが、走っているうちに軽減します。ひどくなると走れなくなります。

診断

レントゲンでアキレス腱付着部の骨のトゲを認めることもまれにありますが、ほとんど必要ありません。
超音波検査やMRIによっても確認できますが、これも必要ありません。症状と原因、アキレス腱部の圧痛を認めればハッキリ判断できます。

治療

スポーツ活動の中止、冷却、テーピング固定によるアキレス腱の負担軽減。

オステオパシーによる下腿筋群の筋ぼう鐘、ゴルジ腱の正常化を図ります。

カイロプラクティックによる距骨の前方変位や回内・回外変位、骨盤変位などを矯正して関節のアライメントを正常にして、神経の興奮性と整えます。それらにより改善速度がかなり早期になります。

足関節捻挫

捻挫といえば発生頻度が一番高いのは足関節です。甘く考えて後遺症となるケースも多くあります。様々なスポーツでも発生しますが、つまづきや滑ったりしても発生します。
軽度では靱帯に圧痛はあるが歩行や関節運動での支障はありません。中程度は足関節が腫れて歩行が痛みで困難になります。
重度では著しく腫れて、歩行がほとんど不可能となり、動かすことも痛みのために困難となります。また関節が異常な範囲まで動く場合は靱帯の完全断裂または骨折がある可能性が大きいでしょう。

病態

内反捻挫(内返し)は最も頻度が高く外果(外くるぶし)に付く前距腓靱帯、踵腓靱帯、後距腓靱帯のどれかを損傷します。前距腓靱帯のみのことが最も多く、圧痛と腫脹が見られます。
重症になると前距腓靱帯と踵腓靱帯が断裂し、関節包を損傷することにより出血と腫脹が顕著となり、足が着けないほど痛みます。

治療

先ずは固定が大事です。病院ではシップを出すだけで終らせるというところがありますが、捻挫とは中で靱帯という線維が切れた状態です。固定をしないと、その靱帯からの出血や腫れが止まらず、なかなか治らないことはもちろん、出血がコブの固まりとなって残り、いつまでも循環障害や痛みが残ることがあります。しっかり固定しましょう。

また、固定を数週間から1ヶ月以上行っても痛む場合は関節面が僅かにズレている可能性があります。この場合も矯正しないと、いつまでも痛み続けます。当院はしっかりそういった問題が起こらないように処置を行います。

慢性足関節不安定症

慢性足関節不安定症(未完治足関節捻挫)治療特別外来
「慢性足関節不安定症は他の病気を生んでしまう!」
「あきらめるな!慢性足関節不安定症」

[項目]

  • 説明
  • 足関節アライメント矯正治療
  • 周囲靭帯修復治療
  • テーピング等の固定装具相談
  • 関連筋修復治療
  • インソール選択
  • 運動方法指導
  • 治療費

[説明]

足関節捻挫は,スポーツ傷害全体の45%を占めるとの報告がされ、損傷した組織が十分に治癒しないまま競技復帰をするケースは後を絶ちません。バスケットボールでは79%、バレーボールでは87%の選手で発症しています。ですが、足関節捻挫受傷後、55%の選手が医療機関を受診していません。
スポーツにおける足関節捻挫の再発率は73%であり、そのうちの59%が足関節の痛みや不安定感などの後遺症を有していたことが報告されています。70%が最低1 回の足関節捻挫を経験しており、そのうちの80%が捻挫を繰り返す反復性足関節捻挫の既往歴があったと報告があります。
足関節捻挫受傷後1 年半から4 年後に足関節の疼痛、弱さ、不安定感、腫脹などの後遺症が1つ、または複数残存していた患者は70%であったことが報告されています。受傷後、足関節が慢性的に不安定になる病態は,慢性足関節不安定症(Chronic Ankle Instability: CAI)と呼ばれます。CAI は足関節捻挫の後遺症の一つであり、初回捻挫の受傷後、40-75%の割合で発症すると報告されています。
スポーツ選手におけるCAI の有病率は25%以上と比較的に高く、バレエなどの芸術舞踊ではCAI の有病率が75.9%と非常に高い。またCAI 症例において、疼痛は寛解している割合が高く不安定のみが遺残する傾向にあります。
アメリカにおいても、救急治療室における最も受診率が高い外傷は足関節捻挫であり、1 日に2 万3 千件以上の足関節捻挫が起こると試算されています。
後遺症は、生活の質や身体活動量の低下を招くだけでなく、骨、軟骨に対しての二次的障害や変形性足関節症のリスクを高めることが報告されています。
足関節捻挫の治療を中途半端で終わらせたために、競技を断念せざるを得ない選手が多く存在します。今まで快調にスポーツを行っていたのに、治療をしっかり受けなかったことで回復が望めず、競技が以前のように活動できなくなり、競技自体に復帰できないことや他のスポーツを行えないことは本人にとって、とても残念なことです。
足関節捻挫が完治しない場合、関節を支える靭帯の緩みや関節面の炎症によって不安定性や痛みを発生させます。その為、競技をしなくなっても長時間立位や疲労蓄積により痛みを発生させることがあります。何年何十年経っても完治しないまま過ごしている人が少なくありません。
※上記文章は、様々な論文より抜粋した文章となります。

慢性足関節不安定症

[足関節アライメント矯正治療]

当院では、不安定となった足関節捻挫の関節面を正常に戻し、緩んだ靭帯を修復する治療を開発しました。
足の関節捻挫で主に問題を起こしやすい場所が、外側の距腿関節であり、足部ではリスフラン関節やショパール関節になります。この関節が外側や前方など、様々な方向に僅かなズレを起こし、関節面の不適合を維持しているために靱帯が修復せず、痛みを誘発させて不安定性を残してしまいます。
第一に、独自の検査法により問題方向を検知し、特殊な治療器具を用いて僅かな刺激により関節の整復操作を行い、正常な関節面の状態に戻します。治療は僅かな刺激なので、痛みはほとんどありません。独自検査法は関節の問題個所を正確に表すため正常な関節面の状態を取り戻すことができます。

[周囲靭帯修復治療]

第二に、損傷を放置していた結果、炎症がくすぶり、損傷した靭帯が緩んだままになり、反対側の靭帯が過剰収縮を起こした状態におちいります。これらの状態を正常に戻すことが関節の安定につながります。
これらの治療も痛みを有することはありませんので、安心してください。
テーピングまたはバンド、サポーターズ固定などの装具も装着する場合があります。

[テーピング等の固定装具相談]

損傷状態に合わせた固定装具を選択および推薦いたします。

[関連筋修復治療]

第三に、この関節状態を長期間維持してきた結果、今まで身体のアンバランスを補正するために、足部から下腿、大腿、骨盤部、体全体の筋肉や関節で補正して、筋肉に異常緊張を起こさせている場合が多く存在します。
それらが影響して首や肩こり、腰痛、頭痛を発生させることは少なくありません。
肩こりや腰痛、頭痛で来られた場合でも、足関節捻挫が原因であったということは多々あります。
この段階になると足の痛みが無くなるために治療をやめられる方が出てきますが、足の痛みが再発するケースも多々あります。また、余計な病気やケガを生まないためにも、最後まで続けることをお勧めします。

[インソール選択(必要性に応じて)]

長年にわたり足の問題を抱えていた為に、足の形状や歩行に変化が起こり身体のアンバランスを作ることが多くあります。それにより足の疲れや腰痛・肩こり・頭痛などが起こりやすい状況を作ります。足の形状に合ったインソールなどを利用することによって、負担を軽減できる場合、おすすめ致します。
打ち込んできたスポーツを断念せざるを得なかった方々、現在痛みに苦しみ悩んでいる方々、いつでもご相談ください。期待に応えます。多少の刺激はありますが、痛むような治療ではありません。体が徐々に軽くなる変化を感じるはずです。

[運動方法]

スポーツ競技者に対してストレッチ方法、足関節柔軟、ジョギングやランニング強度等の指導をレベルに沿って指導します。

[治療費]

慢性足関節不安定症治療:3,000円(消費税別)

有痛性外脛骨

外脛骨とは足の舟状骨という骨の内側に存在する過剰骨(普通はない余分な骨)で、15~20%の人に認めます

多くは出っ張っているだけですが、痛みを伴う病態を言います。多くは捻挫を契機として足内側に疼痛が出現しますが、ときにあきらかな誘因がなく痛みを生じることもあります。足部内側には疼痛を伴う骨性隆起が認められ、偏平足を伴うことが殆どです。

症状

足部内側の骨性隆起と自然痛及び圧痛、靴が当たって痛む。偏平足の場合が多い。

治療

保存療法として局所の安静と消炎鎮痛剤、温熱療法、後脛骨筋の緊張をとるためのテーピングや偏平足改善の為の足底板(アーチサポート)などを行います。

4ヶ月以上保存療法を行っても一向に改善がない例や、何度も再発を繰り返し生活に支障を来たすような場合は手術を考えます。

当院では関節に着目し、偏平足の改善を計ると伴に舟状骨に目を向けたところ、ローテーションしていることが多いので矯正し固定することにより改善がとても早くなっています。

足底腱膜炎

足の構造は縦アーチと横アーチによって作られ、この2つのアーチがクッションとなって体を支えたり衝撃を吸収したりしています。足底腱膜は足の縦アーチを支える重要な役割です。

マラソンランナーや休むヒマがない人、硬い床の上で長時間立っている人、腰や膝が悪い人、クツが合わない、足裏マッサージを強くされてなどの方々が炎症を起こしやすいようです。

女性の場合はストレスによる女性ホルモンの乱れ、妊娠、出産、更年期をきっかけになることが多いようです。40~50代では踵骨棘(かかとの骨のトゲ) ができる場合があり、痛みの軽減に時間が掛かります。

症状

足の裏が痛い、朝の第1歩目が痛い、足裏の踵が痛い、土踏まずの痛み、しばらく歩くと次第に軽くなってきます。

治療

アーチ構造の問題である関節可動性の低下、足底腱膜の柔軟性の低下、筋力低下を改善させる方法をとります。先ず足の関節を矯正し、骨盤や股関節にも問題がある場合には矯正します。

足底腱膜の柔軟性や筋力低下に関してはカウンターストレインを使い正常化を図ります。そしてテーピングを行って状態の安定性を高めれば早期回復を求められます。

フットボーラーズアンクル(衝突性外骨腫)

サッカーやラグビーなどで急激な方向転換を行うスポーツでは足関節の関節面に過度の圧迫や剪力をもたらします。この刺激により足関節内に骨棘(骨のトゲ)や裂離骨折などによる骨増生を生じることがあります。
この関節内の骨増生により起こる障害をフットボーラーズアンクルといいます。これは足関節捻挫などの関節損傷の結果、足関節が不安定になった場合も発症することがあります。

治療

サポーターやテーピングなどで関節を固定することが大切です。骨棘は反復による刺激により、関節包や周囲の筋群の過剰緊張が影響しますので、その関節包や筋群を正常に戻すと骨棘は吸収されていくこととなります。

またそれに伴う走り方や競技の行い方に問題も考えられるので、それらを改善し、足だけでなく体全体のバランスを整える方向で治療を行います。

モートン病

足の第3・4中足趾節間でみられる絞扼性神経障害である。 脛骨神経からの分岐した神経が圧迫・絞扼されて神経腫となる。尖端の狭い靴にて横から圧迫されたり偏平足により横アーチが崩れ圧迫を受ける。

症状

歩行時に疼痛やシビレが生じる。また神経支配領域にある指先にかけて知覚障害も生じることがあります。

診断

レントゲンでは見えず、大きければMRIにて確認できます。診断には第3・4趾節間の圧迫により再現できます。しかし、中足骨を受ける。頭の無腐性骨壊死のケーラー病や足根管症候群との鑑別も重要です。

治療

抗炎症剤やステロイド注射。鎮痛しない場合は手術により神経腫を取り除くこともある。

保存療法としては横アーチ・縦アーチの足底板をする。だが、実際にはこの方法ではなかなか改善が見られないため、当院では偏平足を治すための足底板は行うが、その前に中足骨のローテーションや伸展変位の問題もある場合が多いので、その問題を矯正し足底板を当てることにより神経絞扼がなくなり改善されます。

大腿部挫傷(肉離れ)

スポーツにおいて頻度の高い外傷です。最も多いのが大腿部のハムストリングです。ハムストリングは内側の半膜様筋、半腱様筋と外側の大腿二頭筋からなります。陸上に多くみられ、サッカー、柔道、ラグビーなどのコンタクトスポーツでも比較的頻度が高い部位です。

好発部位は筋腱移行部で、筋肉と腱との接続部分のこと。ほとんどの肉離れは骨との付着部や筋腱移行部など、組織の弾力性や硬度の変化するところで起こります。

症状

打撲では皮下出血や腫脹、歩行時痛を伴います。肉離れでは大腿部の後面真ん中辺りからかやや上に痛みを生じます。内転筋の肉離れは恥骨付着部辺りで損傷することが多く、圧痛や運動痛もその辺りで感じます。程度が悪い場合、腫れと皮下出血が起こります。立てない状態では、かなり筋断裂の範囲が大きい可能性が高く手術を要することもあります。

経過が経つと、しこりのような固まりが出来ますが、修復過程の肉芽組織であり経過と共に消失します。

治療

アイシング後、テーピング固定を行い、その上よりシップ・包帯固定を行って安静にします。

受傷直後、激しい痛みと共に蒼白となり、足背動脈などの拍動が不明瞭なら、出血と腫れによる下腿組織の圧迫(急性コンパートメント症候)を生じている可能性があるので緊急の外科処置が必要となります。

顎関節脱臼

一般的に男性よりも女性の起こす頻度が高いのですが、それは関節構造が浅く、適合性が非常に不安定なことがあげられます。

直接的原因としては歯科治療で口を開いている際に脱臼するケースが最も多いようです。次に飲食時に大きく口を開けた時です。

  • 前方脱臼:顎関節を構成する下顎骨の関節頭が前方に脱臼した状態で、ほとんどがこれになります。両側脱臼もありますが、ほとんどが片側脱臼です。
  • 後方脱臼:転倒してアゴを打ったり、ボクシングや空手で下アゴを叩かれたときにみられます。
  • 側方脱臼:極めて稀で、交通事故などで起こります。
治療

前方脱臼の場合は整復も容易で腫れや内出血なども起こらないので、すぐに日常生活へ復帰できます。

顎関節内の軟骨を損傷することもあり、その場合は口腔の開閉動作が困難になったり慢性的な疼痛が残存しますが、口腔内の筋バランスを整えることにより十分改善を求められます。

肩関節脱臼

様々な方向に脱臼しますが、9割が前方脱臼を占めます。原因としては後ろに手をついて転んだり、肩を横から打つような転倒をしたり、スポーツで横後方向に強く捻ったときなどに発生します。

烏口下脱臼と鎖骨下脱臼に分かれますが、烏口下脱臼の方が程度が軽く、内部の損傷程度も比較的軽く済みます。

症状

肩の外側の丸みが無くなり、少し腕を広げた状態で固定されています。自動でも他動でも動かせなくなります。鎖骨下脱臼の場合はもっと中に入り込むので腕の外転度合が強くなります。

治療

整復方法は多種ありますが、様々な危険があるため現在では一気に整復する方法よりも、ゆっくり時間をかけて整復します。ただし鎖骨下脱臼では稀に関節包が嵌入して整復の妨げとなることがあり、専門家でも苦労することがあります。

整復後、痛みは取れますが靱帯整復に3週間固定します。それを無視した場合、再脱臼を起こして習慣性脱臼となり修復不能となりますので気をつけましょう。

肩鎖関節脱臼

比較的頻度の高い脱臼で、ほとんどが転倒して肩をついたときに発生します。また完全脱臼よりも亜脱臼の方が多く発生します。

レスリングや柔道など投げる格闘技が多く、交通事故やサッカー、ラグビーなどのスポーツも発生します。 肩甲骨の肩峰と鎖骨で関節が構成されますが、靱帯のみの結合なので靱帯が断裂損傷することにより脱臼を起こしてしまうのです。

肩鎖関節捻挫のように僅かな損傷であれば骨が偏位することはありませんが、脱臼の場合は鎖骨の肩峰端が浮き上がり突出した状態となります。

打撲

打撲をすると皮下組織を傷つけ出血するため、皮下に青黒く出血し腫れてきます。一般には軽度であればシップと圧迫固定で1~2週間程で完治します。ただし、関節周囲の打撲では関節を動かすたびに傷ついた組織が開くので出血・腫脹がなかなか止まらなくなります。そのため血液が繊維化していく過程で、関節組織に癒着したり瘢痕組織(しこり)が組織の運動を妨害することにより、関節拘縮(関節が固まる)を生じます。関節周囲の打撲や重度の場合は受診をお勧めします。

挫 傷

打撲は皮膚及び皮下組織の損傷をして区別されており、それ以外の組織の損傷の場合を挫傷として扱います。

  • 筋挫傷:外力によって筋肉や筋膜を損傷したものや急激な牽引作用・捻転作用により損傷したもの。いわゆる肉離れを言います。
  • 腱挫傷:重度では腱断裂を言います。完全断裂と不全断裂に分かれ、アキレス腱断裂はこのことを言います。
  • 関節挫傷:関節構成組織を外力により損傷したもの。関節水腫や関節血腫を生じることもあり、比較的治りにくいケースも多くみられます。
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